2016.03.05
野球肘 小学4年生 症例発表
野球肘についての症例発表をです。
今回は、「離断性骨軟骨炎」についての疾患を紹介します。 ※この疾患の好発年齢は10~14歳頃
小学4年生 投手 左投げ
昨年8月、野球の練習中に肘の外側に痛みが出て、その後、投げたり休んだりを繰り返したものの、結局痛みが変わらず当院へ来院。(日常生活では全く痛みはありません。)
その前に、ここで投球の際の身体の機能について説明します。
肘関節の外側には、手首を伸ばしたり(背屈)、手指を伸ばしたりする筋肉がついています。(前腕の伸筋群)
ボールを投げる際は、上記で書いたものと逆側の筋肉である、手首を内側に捻る筋肉や手指を曲げる筋肉が働きます。(前腕屈筋群)
ボールを投げる際は、肘の外側の筋肉(前腕伸筋群)は、ほとんど使われません。
なぜ肘の外側をいためてしまったのか?
投球動作で、一番肩や肘に負担のかかるのは、「加速期」と言われるボールを離すまでにおこなう動作(リリース)、つまり、腕を振る動作です。
この時、肘の外側には、腕頭関節と呼ばれる関節が存在し、投球の際(加速期)に、過剰な負担によって関節面同士が衝突して損傷を起こします。
このことが原因となり、離断性骨軟骨炎になります。
この離断性骨軟骨炎の初期の症状であれば、保存療法(安静)で治すことができます。
しかし、症状が進行すると手術が必要になってしまいます。
これから野球の試合が本格的に多くなります。
連投連投となり、肘を壊してしまう子が多くなっているのが現状です。
当院でもこの離断性骨軟骨炎になり、何人かが治療を受けています。
患部の治癒後、早期復帰、再発予防のために当院がおこなっている「投球リハビリ外来」で多くの野球少年が復帰し、今でも元気にプレーしています。
肘の外側に痛みが出た場合、無理をさせずに早めの受診をおすすめします。
下記の図は、左肘のレントゲン画像です。
赤丸の部分で骨(軟骨)の部分で損傷がおきています。
住所 〒211-0053 神奈川県川崎市中原区上小田中7-6-19
アクセス JR南武線「武蔵中原駅」より徒歩8分
TEL/FAX 044-455-5631
診療時間
平日・土曜 10:00~12:30 / 15:30~21:00
休診日 水曜・日曜
当院のインスタグラムページはこちら
https://mail.google.com/mail/u/0?ui=2&ik=09b3859cc8&attid=0.1&permmsgid=msg-a:r-1086530947008381072&th=1943b2a0404f003a&view=fimg&fur=ip&permmsgid=msg-a:r-1086530947008381072&sz=s0-l75-ft&attbid=ANGjdJ-rfwPdVfCXN9VHXPf5XNyTOqEU2C6efDKr4L_Qq2LV1G6rJ-8T3mso2jUTFoSgW3iaUtc_qYtgvAXRMLyjuDG17gOnMD1TrMex45056Sw0aVpeqYznCBG-fdQ&disp=emb&realattid=7AB6243E-03C3-40F9-8291-5E7D79C8D12F&zw